自分史-18-

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<日本語はどういう言語か>
学園紛争が終わっていって、デモすることが醒めていって、それにかかわった学生たちは行き場を失った、いやいや、どうしたらいいのか、わからないまま路頭に迷う、そういう時期でした。三浦つとむさんの書き現わした「日本語はどういう言語か」を使って、読書会なるものが開催され参加した。非常に読みやすい表記で、この本の背後に、言語過程説なる言語学というか国語学の理論があるのでした。ぼくは、この本を紹介してくれた友達、甲斐くんに、感謝しなければならないと思います。

ぼくの言葉を駆使して文学するという理解の背景には、言語過程説の理論が網目のように張り巡っていて、それを根拠に言葉を紡ぎだしていると思っています。明確な、これだ、という核心的な言葉は見当たりませんが、文章と作中の位置関係とか、時空の位置関係とか、とくにフィクションを書くときには、コミュニケーションのあり方を想定して、書き進めています。橋本進吉著:国語学概論、時枝誠記著:国語学言論、それを受けて三浦つとむさんは、日本語の構造をわかりやすく解き明かしておられる。

影響を受けたといえば、言葉を操ることをやってきて、吉本隆明さんの著作本の、表面を撫ぜながら読んで、全体の入り口というか表面を知ったつもりで、言葉に出したりしている自分がいます。1971年に発行された「日本語はどういう言語か」を、書架から取り出してきて、いまぱらぱらとページをめくりながら、上滑りしてきた自分の人生を振り返るところです。自分とは何か、この問題に行きあたったのも、言語過程説が引いてくれたのかも知れません。理論書、言語学、国語学、その後にはソシュールとかの本も、表面を撫ぜたけれど、記憶には、この本「日本語はどういう言語か」が残っています。

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